柏島魚類データベース

Gymnothorax kidako Temminck and Schlegel, 1847 ウツボ

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属名 Gymnothorax ウツボ属
学名 Gymnothorax kidako
和名ウツボ
記載 Temminck and Schlegel, 1847
サイズ 全長 80cm
説明Bohlke and Randall(2000)はハワイを模式産地とするG.mucifer Snyder,1904をG,kidako(temminck and Schlegel,1847)の新参異名として扱い、ウツボがハワイにも産するとし、日本以外の分布域として、ハワイ諸島、ソサエティ諸島、台湾をあげた。また、Bohlke and McCosker(2001)はオーストラリア北東部にも産するとした。しかし、G.muciferの原記載の図(Snyder,1904,pl.5,fig.9)やBohlke and Randall(2000)のハワイ産の標本の写真(PI.ⅢーF)と日本産の本種の体の斑紋を比較すると、肛門より前方の不定形ではあるが網目状の斑紋が日本産のものの方が粗く、また、鰓孔周囲も濃く縁取られていることなど、わずかながら異なる。Randall(2005;総合文献)はソサエティ諸島を含む南太平洋の魚類として本種の写真を掲載しているが、この写真は体の前方だけが写っており正確な同定はできない。なお、小笠原諸島からの分布は杉浦(1970)、萱野他(1980)、座間・藤田(1977)による目録(総合文献)によったが、その分布については、検討が必要である。いずれにせよ、筆者は本種と同定された海外の標本を検討していないので、日本以外の分布は判断できず、ハワイ諸島などを分布から除いた。なお、台湾には本種は分布している。(Chen et al.1994)
両顎の頭部側線管孔は特に白くふちどられない。
臀鰭には非常に明瞭な白色縁がある。
分布沿岸岩礁域。岩手県(稀)、茨城県、伊豆諸島、小笠原諸島、千葉県館山〜九州南岸の太平洋沿岸、島根県〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、瀬戸内海(播磨灘〜燧灘を除く)、屋久島、奄美大島、慶良間島(稀);朝鮮半島南部、済州島、台湾南部。
生活史
参照