柏島魚類データベース

Ariosoma anago Temminck and Schlegel, 1847 ハナアナゴ

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属名 Ariosoma ゴテンアナゴ属
学名 Ariosoma anago
和名ハナアナゴ
記載 Temminck and Schlegel, 1847
サイズ 全長 51cm
説明ゴテンアナゴはこれまで、Anago anagoと同定されていたが、Conger anago Temminck and Schlegel,1847のレクトタイプ(RMNH 3682b、全長344mm)の調査や原記載の検討の結果、Smith(1989)がすでに指摘しているようにC.anagoはハナアナゴに適用されるものであることがわかった。但し、ハナアナゴに適用されていたConger anagoides Bleeker,1853の妥当性については現在のところ不明であるので、この種の原記載の分布域である東インド諸島を省いた。ゴテンアナゴについては、文献だけの調査であるが、Cangrellus meeki Jordan and Snyder,1900が現在のところ最も古い学名にあたると思われるので、ここではこれを採用する。なお、CongrellsはAriosomaの新参異名なので、ゴテンアナゴの学名はAriosoma meekiとなり、ハナアナゴの学名はAriosoma anagoとなる。
Asano(1962)によるゴテンアナゴの海外分布は標本に基づくものではなくAnago anagoと報告された文献に基づくものであり、検討が必要である。今回はAriosoma meekiとして澎湖諸島から報告された陳(2003;総合文献)およびAnago anagoとして中国福建省・広東省、海南島から報告された張他(2010;総合文献)の報告を採用した。山田他(2007;総合文献)によれば、東シナ海に分布するゴテンアナゴには大陸棚縁辺部に生息し胸鰭が黒色のものと沿岸浅海域に生息し胸鰭の透明な2型が認められるとのことである。
 Honma and Kitami(1980;総合文献)がモリで獲られたという全長147cmの個体に基づき佐渡島よりゴテンアナゴを報告(p.30、fig.4)しているが、この個体はクロアナゴないしダイナンアナゴの可能性があり、この種の分布には含めなかった。
分布水深141〜171mの砂泥底。八丈島、千葉県館山湾〜九州南岸の太平洋沿岸、愛媛県八幡浜、山口県日本海側、五島列島南西沖;朝鮮半島南岸、済州島、台湾南部・澎湖諸島、オーストラリア西岸・北東岸。
生活史
参照