柏島魚類データベース

Saurida elongata Temminck and Schlegel, 1846 トカゲエソ

-> English
属名 Saurida マエソ属
学名 Saurida elongata
和名トカゲエソ
記載 Temminck and Schlegel, 1846
サイズ 全長 50cm
説明体は細長く、円筒状。頭部と尾柄はやや縦扁する。本種は、腹鰭の外側と内側の軟条長がほぼ同じであること、胸鰭が短く、その後端が胸鰭起部に達しないこと、側線鱗、脊椎骨数がそれぞれ65、61、以下であることで同属の他種と区別される。黄海、東シナ海、対馬北部海域に分布するコウカイトカゲエソS.microlepisは、これまで本種と同種異名とされてきた。しかし、両者は分布が接する海域においても体節的形質に違いが見られ、生殖的(遺伝的)に完全に分離されていることから別種とした。
分布浅海〜やや深みの砂泥底。青森県〜九州南岸の各地沿岸(紀伊水道・瀬戸内海・豊後水道に多い)。
生活史産卵期は5〜8月で、産卵場は九州西岸、瀬戸内海、和歌山県外域、紀伊水道、大阪湾、播磨灘などである。最小成熟年齢は満2歳魚(体長約19cm以上)であるが、群成熟度50%以上になるには3歳魚(約30cm)からである。卵は1.2〜1.33mmの分離浮性で、マエソやオキエソなどと異なり卵膜に亀甲状模様がなく平滑。孵化直後の仔魚は、全長4.1〜4.7mmで卵黄が細長い。体長約10mm以上の仔魚の腹面には7個の半円状黒斑がある。黒斑の大きさはマエソ、ワニエソの約半分で、各斑間隔は4〜5個の黒斑径に相当する。仔稚魚の出現期は土佐湾中央部沿岸で7〜3月、瀬戸内海で1〜3月。紀伊水道の本種の満1歳の体長は、雌約16cm、雄13cm、2歳でそれぞれ23cm、20cm、3歳で28cm、26cm、4歳で33cm、31cm、となる。肉食性で魚類が最も多く、次いで軟体類、甲殻類など食べる。
参照