柏島魚類データベース

Amphiprionin clarkii Bennett, 1830 クマノミ

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属名 Amphiprionin クマノミ属
学名 Amphiprionin clarkii
和名クマノミ
記載 Bennett, 1830
サイズ 全長 10cm
説明クマノミ類は特異な色彩に加えて、縦列鱗数が43〜46と多く(他のスズメダイ類は通常12〜35)、主鰓蓋骨・間鰓蓋骨・下鰓蓋骨の後縁に長い棘が列をなすことが特徴である。本種は頭部・体側・尾柄部に各1条ある白い横帯が特徴。尾鰭の色は濃いオレンジ色が普通だが、黒いものもある。雄の尾鰭は橙黄色だが、雌のぞれは乳白色である。
分布水深1〜55mのサンゴ礁域でサンゴイソギンチャクやイボハタゴイソギンチャクなどと共生する。伊豆諸島、小笠原諸島、千葉県外房〜屋久島の太平洋沿岸、九州北西岸(少ない)、トカラ列島、琉球列島、南大東島;済州島、台湾、香港、海南島、東沙群島、南沙群島、インドー太平洋(ペルシャ湾・オマーン湾以東;オーストラリア北東岸は稀)、グアム島、マーシャル諸島。
生活史サンゴイソギンチャクなどの大型イソギンチャクと共生し、その触手の間を隠れ家としている。夜の休息も間でとる。通常1組の雌雄と数尾の幼魚ないし若魚が一緒にすんでいる。雑食性で小型の甲殻類や付着藻類を食べる。雄から雌へ性転換をする。産卵期は夏が中心で、イソギンチャクの近くの岩肌に生みつけた卵を雄が世話し、雌は外敵の防御にあたる。この時の雄は極めて攻撃的である。卵の孵化はきまって日没直後に始まる。仔魚は数日間の浮遊生活の後に海底に下り、イソギンチャクと共生するが、触手の刺胞毒に対する免疫性は生まれつき備わっているのではなく、徐々にイソギンチャクとふれあうことによって獲得するのである。以上の習性はクマノミ亜科にほぼ共通している。鑑賞魚としての飼育は容易である。
参照