柏島魚類データベース

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 高知県西南端に位置する柏島は、足摺宇和海国立公園内の大月町に位置する周囲3.9kmの小さな島です。
 沿岸は黒潮の影響と同時に、柏島が宿毛湾の入口にもあたることから豊後水道の影響も受け、熱帯産と温帯産の魚類が混生しています。1996年の高知大学海洋センターの報告では、143科884種もの魚類相が確認されました。その後も調査は継続されており、現段階では未記載種(新種)・日本初記録種を含めて、約1,000種以上が確認されています。
 2013年現在、日本国内には約4200種の魚類が確認されていますが(日本産魚類検索 第3版,2013)その約1/4が柏島の周りに棲息しているということです。これほどの魚種が確認されたのは日本の他の地域では例がなく、柏島の特異な立地条件に基づく豊かな魚類相を物語っています。
 ちなみに柏島で新種記載されたモノには、イザヨイベンケイハゼ、ムチイザリウオ、キツネメネジリンボウなどが、日本初記録種で和名が付いたモノにはカシワハナダイ、イナズマヒカリイシモチ、ナミマツカサ(旧アカマツカサ)などといったダイバーに人気のある魚たちもいます。
 柏島魚類データベースはNPO法人黒潮実感センターが運営するデータベースです。
柏島周辺海域でどんな魚類が、どの季節に、どこで見られたかを調査して登録し、データベース化するプロジェクトです。
 ダイビングやシュノーケリング、磯観察などで観察した魚類の写真とデータを投稿して下さい。
 誰でも、いつでも、何種でも投稿できますが、データベースへの登録は魚類研究者によって協議された後に行われます。
 多くの皆様の投稿をもとに、近年めまぐるしく変化する海洋環境の変化を反映した柏島の魚類相の変化をも捉えたいと思います。
 
 2016年 3月

NPO法人黒潮実感センター長 神田 優