Gymnothorax meleagris ( Shaw, 1795 ) ワカウツボ
属名 | Gymnothorax ウツボ属 |
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学名 | Gymnothorax meleagris |
和名 | ワカウツボ |
記載 | ( Shaw, 1795 ) |
サイズ | 全長 60cm |
説明 | 体に丸い小斑点をもち、口の中が白いハナビラウツボと呼ばれるものはこれまで、Gymnothorax meleagris(Show and Nodder,1795)と同定されていた。しかし、そのホロタイプ(BMNH 1977.4.22.2,全長490mm)は顎がわずかに曲がり口の中も体と同様の斑紋をもち、ワカウツボと呼ばれているものに一致することがわかった。従ってワカウツボの学名はGymnothorax eurostus(Abbott,1856)からGymnothorax meleagrisに変わる。さらに、ハナビラウツボはG.chlorostigma(Kaup,1856)(ホロタイプ、MNHN 4427、全長618mm)に同定されるので、この種の学名はそのようになる。この見解は本書二版で述べたものであるが、Smith(2012,P20)はこれに対し顎の湾曲や口腔内の色については同意するものの、G.meleagrisのホロタイプには、”現在G.eurostusとよばれているもの”(日本ではワカウツボ)にふつう見られる体側全体にわたる黒色点がない、体の白色斑点は楕円で黒く縁取られむしろ”現在G.meleagrisとよばれているもの”(日本ではハナビラウツボ)のものである、尾端が切れており正確な脊椎骨数が計数できない、遺伝子学的な分析も試みたが成功しなかったことより、G.meleagrisのホロタイプは”現在G.eurostiusとよばれているもの”と”現在G.meleagrisとよばれているもの”のどちらとも言いがたい、とした。そして、両種は分布域も広く、学名eurostusとmeleagrisは広く一般的に使用されていることから、”現在G.eurostusとよばれているもの”(日本ではワカウツボ)をG.meleagrisと同定すれば、分類学的な混乱を引き起こしかねないとの理由で、本書二版での上記の変更に同意しない、とした。しかし、ワカウツボの体の斑紋は非常に変異があって黒色点のないものもあり、また、ハナビラウツボの白色斑点はむしろ真円で、著者が見る限りG.meleagrisのホロタイプのおける体の斑紋はワカウツボのものである。従って、今回も二版同様、ワカウツボをG.meleageis,ハナビラウツボをG.chlorostigmaとする。
吻はやや尖り、成魚では両顎がいくぶん湾曲する。 あずき色の地肌に、ぜん虫状、円状の白色(生時は黄白色)小斑点、黒色小斑点をもつ。但し、体色は変異に富み、黒色点を欠き、全体が白っぽくなるものもある。 中型種で全長50cmに達する。 |
分布 | 温帯の沿岸岩礁域〜亜熱帯のサンゴ礁域。八丈島、小笠原諸島、南鳥島、千葉県館山湾〜愛媛県愛南の太平洋沿岸、屋久島、琉球列島、南大東島;台湾南部・東北部、澎湖諸島、インドー太平洋(イースター島を含む;インド洋は北西部は除く)。 |
生活史 | |
参照 |